西都に残る人たちと別れ、一年ぶりに中央に帰ってきた猫猫たちは、 また以前の仕事に戻る。 蝗害、西都のお家騒動からようやく離れることができて、 平穏な 日々が戻ってくるかに思えたが――。 猫猫が帰って来てもまだその友人たちに居候されて困る羅半。 上司のげんこつを食らいながら、毎日面白そうなものを探す天祐。 面倒くさい客の相手をしながら、どのように技女を引退するか考える女華。 弟の恋についてあれこれ画策する麻美。 お嬢さまの心境に不安しかない燕燕。 言動と心境にずれが生じ、ちぐはぐな行動ばかりしてしまう姚。 蝗害の災禍にたった一人立ち向かい、生きて西都に戻った羅半兄。 西都でも中央でもそれぞれ違う人生があり、 皆が皆、自分なりの悩みを抱えて生きていた。 猫猫といえば、壬氏の思いに対して素直になる道を選ぶ。 ただ、そこに大きな問題が存在することも理解していた。 官僚の中には玉葉后の息子が東宮にふさわしくないからと、 他の皇族を立てようと考える者たちがいた。 壬氏はもとより、梨花妃の皇子や、 数代前の皇族の血筋までたどろうとしている様子。 国の頂きに近い者には平穏な日々など望むべくもない。 今巻は猫猫のゆかりの人々の視点からも、人生を見ていく。 彼ら、彼女らはどう考え、どう生きていくのか。 また、猫猫は壬氏をどう受け止めていくのか。 都の人々のそれぞれの思いが大きく動いていく。
Publication Year: 2023
No posts yet
Kick off the convo with a theory, question, musing, or update
No reviews yet
Share a rating or write a review